日本3大怪魚〝アカメ〟を釣る
- angler3ocean
- 9月28日
- 読了時間: 6分
〜全長127.3cm、重量25kg〜


「たまるか~!台風がそこまで来ゆに、よう釣りらぁしに来ることよ!」出迎えた宿のご主人の開口一番だ。宮崎県沖を東進する台風15号は翌日に高知県宿毛市に上陸。そんなタイミングに釣りに来たのだから驚ろくのも無理はない。
DAY1(2025/9/3) 桂浜水族館へ
未だ手にしたことのない日本3大怪魚のアカメ。せめて実物を拝みたいとまず訪れたのは桂浜にそびえる坂本龍馬像の隣、〝はますい〟の愛称で人気の桂浜水族館だ。館長で学芸員の秋澤志名さんにご挨拶し、飼育スタッフチーフの藤村誠一さんをご紹介頂いた。

案内された巨大水槽には23匹ものアカメが悠然と泳ぐ。古代魚を彷彿させる風貌が迫力だ。西日本の太平洋沿岸だけに棲息する大型肉食魚、しかも日本固有種ですよ、と藤村チーフ。館長のご好意で捕食シーンを観察。
イワシを追い回す青物と異なり警戒心が強いのか、ゆらゆらと沈む20cm前後のアジに見向きもせず悠然と回遊する。餌が宙層まで沈んだかと思うと突然、赤い目でギロリと睨み、バフッという重低音立てて一気に吸い込む。その迫力!分厚い水槽のガラス越しに響くから相当の吸引力だ。一度吸い込んだら飲み込むような動作もない。一気に胃袋に収まるのか?アタリがあってもしばし待つヒラメ釣りとは異なり、即アワセでよさそうだ。 水槽のアカメたちに手を合わせ、浦ノ内湾に棲息する仲間との出会いをお祈りした。
Day2(2025/9/4) 浦ノ内湾の筏釣り
7:00 須崎名物で大好物の〝ショップ竹崎〟のおむすび&卵焼きを購入し、一路浦ノ内湾の谷村渡船へ。時折豪雨がフロントガラスを激しく叩く。
この湾は奥行が8.8km、まるで盲腸のような細長い形状で、ぐるりの山々が強風を遮る。だから土佐湾が大荒れでも釣りができるのだ。

8:00準備を整え出船。渡船した筏は屋根・トイレ付、女性でも安心して楽しめる好釣場だ。まず、団子釣りで30㌢前後のチヌを釣り、それを活き餌にアカメを狙う。団子釣りのチヌがアカメに襲われたことがこの釣りのキッカケとなった。アカメは夜行性で浦戸湾でも四万十川でも夜釣りが一般的。それが浦ノ内湾では昼間でもチヌを襲う。


須崎の仲間が釣ってくれたチヌをチョン掛けにし、ストレスをかけぬように泳がす。アカメが筏の下に潜むときは一目散に筏の外へ逃げ出すというが活き餌は悠然と筏の下へ。どうやらアカメはお留守らしい。ひたすら怪魚の回遊を待ったが終日現れなかった。
Day3(2025/9/5) ボートからアカメを狙う!
6:00浦ノ内湾口の〝フィッシング宇佐〟着。こちらの社長でアカメアングラーとしても名高い中平昌宏船長が操船するセンターフラット号で湾口の生簀周辺を探った。

台風一過、雲の切れ間から青空が覗く好天に恵まれた。船には最新GARMINライブスコープが搭載され、船の周囲360度の魚影を映し出す。生簀の下にアカメが潜んでいるか一目瞭然だ。

この日私には一縷の望みがあった。台風の影響で外海のアカメが浦ノ内湾に避難したのでは?という予感だ。だから湾口部は最重要エリア。船をつけた生簀下からアカメらしき魚影がライブスコープに映し出された。
投入した活き餌はいきなり大ザメに襲われた。釣り上げてすぐにリリース。続いてフッチーもサメをキャッチ。まだ、アカメらしい魚影が映るのでその方向に活き餌を送り込むと激しく逃げ惑う手応えが穂先に伝わる。

大きくロッドが締め込まれた。水族館での捕食シーンを思い出し、素早くフッキングを入れるが真下に走る怪力にすでにアワセを入れたのも同然だった。12kgに設定したドラグから平気でラインを引き出す。「重いぞ!」全員が固唾を飲んで見守る。スプールをサミングし、ロープに巻かれぬように強引に引き寄せる。ジギングで鍛えたラインシステムには自信があった。サメのように首を振るファイトではない。
ロッドの先から5m先を半円を描くように浮き上がり強烈な水飛沫の洗礼!歓声が上がった。首尾よくタモ網に納まったのは127.3cm、25kgの日本記録に迫るサイズのアカメだった。ネムリ鈎はエラや口内にかかることなく、カンヌキ(口横)を貫通。最小のダメージでリリースすることができた。


須崎市地域おこし協力隊の皆様のご協力で記録に迫る日本3大怪魚の2種目を釣ることが出来た。残るはビワコオオナマズ、いつの日か出会いたいものだ。(止)
【記録】
サンスポさんのアカメ取材2日目に日本3大怪魚の2種目を制覇
魚種:アカメ
日 時:2025年9月5日(金)7時30分
場 所:高知県須崎市浦ノ内湾
ボート:センターフラット(宇佐)
船 長:中平 昌宏 氏
タックル:ロッド オシアジガー510-5
リール オシアジガー4000P
PEライン 4号
リーダーフロロ100ポンド
現認者:中平 昌宏 船長、松田 健さん、澄田 垂穂サンスポデスク、
フッチーこと渕上万莉さん
データ:全長127.3センチ、重さ25㌔
【推奨タックル】
ロッド:オシアジガー510-5
リール:オシアジガー4000P
PEライン:4~6号
リーダー:フロロカーボン100~120ポンド
フック:ネムリの入ったムツ鈎30号
筏の周囲には固定するロープが張り巡らされており、絡まれぬようハードなタックルで強引に引き寄せなければならない。PEラインは4~6号、リーダーはフロロの100~120ポンド。フックはネムリの入ったムツ鈎30号だ。フックはキハダマグロのジギングで使用するスリーブでしっかりかしめる。
【センターフラット式リリース方法】
近畿大学農学部水産学科と一緒に取り組んできたリリース方法は、120cm大のプール(ソリ)に海水を張り、その上にアカメを横たえる。口にはホースで適量の海水を送り込み、その間にフックを外してソリごと海中へ。少し沈めてから、優しくリリースする。


【アカメ釣りに協力頂いた皆様】写真左から
松平愛奈さん(須崎市釣りバカプロジェクト地域おこし協力隊)、須崎市の松田健さん(須崎市会議員)、お馴染みフッチーこと渕上万莉さん、筆者、中平昌宏船長(センターフラット号)、澄田垂穂さん(サンスポデスク)、岡崎将士さん(カメラマン)の協力で守備よくアカメをキャッチ。感謝!

【アカメ釣りの今後】
近畿大学とともに調査を重ねてきた中平昌宏船長によれば、高知県内には1千匹どころか1万匹のアカメが棲息しているのではという。
「釣りバカシティ」を掲げる須崎市は魚に負担をかけないリリース方法を普及させ、フィッシングツーリズムとしてアカメ釣りを大切に育てたいと願っている。釣り上げたアカメのタグ&リリースは生態の解明にも役立つ。民間、大学、自治体が手を組んだアカメ釣りの新たな〝ゲームフィッシング〟が須崎から始まろうとしている。







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